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G-TEC2018開催報告

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G-TEC2018

科学技術をベースに事業化プランニングを国際チームで実践

2018年8月20〜25日、大阪大学吹田キャンパステクノアライアンス棟にて、G-TEC2018を開催いたしました。

毎年大阪大学にて行われてきたG-TECは今回が第8回目となります。G-TECとは、The Global Technology Entrepreneurship and Commercializationの頭文字をとって名付けられたプログラムであり、大学の研究によって生み出された新規技術を実用化/事業化する際に重要な、「テクノロジーアセスメントスキル」を学ぶ事ができるプログラムとなっています。講師は、ボストン大学において科学技術の産業移転で大きな成功を収めてきた、Dr. Ashley Stevens(CLP:公認ライセンシングプロフェッショナル, RTTP:国際認定・技術移転プロフェッショナル)が、例年に引き続き、今年も務めてくださいました。著名な講師と、これまでのG-TECの評判の良さから、今年度も海外からたくさんの参加者が集まり、日本人よりも外国人のほうが多いという、とても国際色豊かなプログラムとなりました。参加者の出身は、スリランカ:4名、タイ:4名、マレーシア:2名、メキシコ:2名、中国:1名、日本:9名(うち2名留学生)で、外国からの参加者は、ライセンシングや特許、技術移転、に関わる仕事を専門とされている方が多くいました。日本からは、大手メーカーの研究開発をされている方2名と、大阪大学の大学生・大学院生が参加しました。プログラムは午前の講義編と午後の実践編に分かれて、6日間みっちりと、全て英語を用いて行われ、最終日には投資家を含む4人の審査員の前でプレゼンテーションを行いました。

【講義編】

講義編では、技術移転とは何かといった基本的な話から、技術評価の仕方、市場調査を踏まえた開発戦略、さらには特許による競合優位性の議論からライセンシングの話まで、技術移転に関連する多岐にわたる情報を、ケーススタディを織り交ぜながら、レクチャーしていただきました。経験豊富なDr. Stevens先生だからこそできる、深くて濃い多様な情報を聞き逃さまいと、参加者はメモを取りながら真剣に聞き入っていました。

また、大阪大学共創機構産学共創本部より、松橋俊彦先生が技術関連市場調査のメゾットについて、加藤浩介先生が実用化を意識した場合の技術開発の進め方について、一部講義を担当されました。

ケーススタディーでは2つの事例を扱いました。1つ目のケースは、シリアルアカデミックアントレプレナーとして世界で最も有名な研究者の一人である、MITのRobert Langer教授の事例を分析し、2つ目のケースは、MITからスピンアウトしたA123 Systemsの事例を取り扱いました。実際のケースではどのようなプロセスがあり、どんな問題が生じていたのか、またどのような成功のポイントがあったのかなどをクラスでディスカッションすることで、技術移転に関するイメージを深めていきました。

【実践編】

実践編では、参加者は4つのチームに別れて取り組みました。各チームには、実際に現在大阪大学で行われている研究によって生まれた新技術が割り振られます。そして、その技術の実用化・産業化を考えた場合、その技術にはどれくらいの可能性があるのか、どのような方法であれば事業化できるのか等を、午前の講義内容も参考にしながらG-TECのフレームワークを用いて考えていきます。

今回は、1)新規タンパク質合成・抽出技術、2)新規3D触覚センサー、3)新規ホログラフィック光学素子、4)新規高性能画像解析技術、の4技術をそれぞれのチームが扱いました。当然、参加者はこれら技術の専門家ではないので、まずは技術の詳細を理解することから始まります。実際に、これらの技術を開発している研究者を招待して、技術に関して説明を受けます。ここで技術についてしっかり理解することが、その後のアセスメントには非常に重要です。

技術について説明を受けたあとは、その技術の客観的記述に当たる”features”と、それによってもたらされうる恩恵である“potential benefits”の違いを意識しながら、チーム内で技術概要をまとめ、この技術が顧客に提供する”value proposition”は何かを明確にしていきました。

その後は、”value proposition”をもとに潜在市場の仮説をたて、実際の市場の調査に入ります。想定顧客や専門家、関連企業に電話インタビューなども積極的に行い、市場の興味、競合技術、競合企業を割り出していきます。

技術移転先の市場が見えてきたら、もう一度技術に立ち返ります。そして、上記調査で見えてきた潜在市場での最終的な実用化を意識した場合の、現在の技術の開発状況を評価します。“proof of concept” レベルなのか“prototype”ができていると言えるか等をふまえつつ、この先どのような追加の研究開発が必要であり、それを実現しようと考えた場合のマイルストーンやリスク、または効率よく実現するためのパートナー企業の可能性を調査していきます。加えて、現状の特許取得状況と関連特許の調査も行います。

ここまでの調査を踏まえて、この技術が市場参入しようと考えた場合の参入障壁と市場参入実現に必要な要素を整理します。そして最後に、市場のポテンシャルや成熟度、技術の開発状況、競合、特許などの状況をスコアリングし、市場参入に向けた提言(go / no go)をまとめることで、テクノロジーアセスメントは終了です。参加者たちは、6日間でここまでの内容を10ページ以上に及ぶワードのレポートにまとめるとともに、最終日には25分のプレゼンテーションを行います。

【懇親会】

毎日ランチは交流の時間です。国際性豊かな参加者同士のコミュニケーションできることは、G-TECの醍醐味の一つです。初日はよそよそしかった参加者たちも、日が経つにつれだんだん仲良くなり、最終日には、特にチームメンバーとは非常に仲が良くなります。

【最終発表と評価】

最終日は各チームのプレゼンテーションと、その評価です。プレゼンテーションを評価するのは、審査員として招待された4人の投資家たちと、発表を聞いている他チームの参加者たちです。審査では、技術自体の可能性を評価するのではなく、審査項目に従い、テクノロジーアセスメントが効果的にできているかが評価されます。各発表後には、審査員からのフィードバックと質疑応答があります。どのチームも非常によくまとまったレベルの高いプレゼンテーションを披露してくれました。

審査の結果、新規3D触覚センサー技術のアセスメントを行ったteam2が優秀賞となりました。また、最優秀個人賞として、優勝チームより、Dr. Amarasingheと久保田さん(Ph.D)が選ばれました。おめでとうございます!最後は、一人ひとりにDr. Stevens先生からG-TECの修了証が手渡しされました。

以上をもって、今年度のG-TECも無事終了いたしました。参加者のバックグラウンドは様々でしたが、研究成果の産業移転に重要なテクノロジーアセスメントについて、それぞれ理解を深めることができたのではないでしょうか。G-TEC参加者の今後の活躍を期待しています!

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